
「死の経験」で見るゲームの人物像の描き方
この記事は、近日配信予定のDLC「死の経験」のストーリーや登場人物について紹介します。ネタバレを避けたい方は、これ以上は読まないことをお勧めします!
「死の経験」の物語は、道端でとある人物と出会うところから始まります。トロスキー城の周辺を歩いていると、木に縛り付けられながらブツブツと独り言を言う奇妙な男と遭遇します。
この不思議な人物とどのように親交を深め、彼の人生にまつわる奇妙な事情を探っていくことこそが、『キングダムカム・デリバランス II』に予定されている3つの拡張ストーリーコンテンツの中核となります。
「画家からは捕らわれた経緯を聞くことになりますが、それが嘘だということにすぐに気づくでしょう」と、WarhorseのVladimír Mareček氏は言います。「とにかく不思議な人物です。彩色された人間の頭蓋骨を手元に置いて、ときどき話しかけるんです!」
このエキセントリックなキャラクターは、盾の外観を変更する機能をゲームに追加して、プレイヤーがカスタマイズできる幅を広げたいという願望から生まれました。本システムは、シンボルと色を組み合わせて盾をカスタマイズする仕組みで、ゲームプレイの実績を進めると、さまざまなシンボルが手に入ります。
「実務的な観点から言うと、ゲーム内の盾のデザインは、わが社の持つ塗装メカニズムを活用したものでした」と、Mareček氏は言います。「そこに基本的なUI要素を追加して、プレイヤーにも体験してもらいたいと思いました」
「そこから、プレイヤーに盾に絵を描いてもらう動機を与えるストーリーと、画家のコンセプトを考案しました。当初は、クエストの規模を小さくすることなく、もっと人と人とが関わり合うような内容のものを作りたいと思っていました」
「私自身は、王同士の争いよりも、一般人の葛藤や悩みを描いたストーリーのほうが好きです」と、彼は続けます。「国が動くようなストーリーは壮大で素晴らしいものですが、幅広いテーマをはらむものだけでなく、規模は小さくとも、心に深く訴えかけるようなものも必要です」
「死の経験」では、2種類のストーリーが描かれます。1つは、画家がビジネスチャンスを掴み、直近の仕事を終わらせるのを手伝いながら、修道院の祭壇に絵を描くという大きな目標に向かうのを見守ることです」
「一部のクエストはドラマや友情をテーマにしたものですが、とても愉快なクエストも登場します」と、Mareček氏は言います。「なかにはとある人物を酔っ払わせ、ヘンリーが悪魔の仮装をして彼を脅かし、画家の仕事を奪うというものがあります!」
「もちろん、失敗する可能性もあります。相手より早く酔っ払ってしまった場合は、作戦を変えなければなりません…」
このような核となるストーリークエスト以外に、「死の経験」には2つ目の面があります。画家のエキセントリックな性格の背景や、彼の人生に深く切り込んだ興味深いコンテンツも登場します。
物語を進めるうちに、彼の苦境には悲劇的な背景や、持ち歩いている頭蓋骨にまつわる不気味な理由を知ることになります。このキャラクターについてもっと知るにつれて、彼を新たな道に導き、過去にケリをつける機会を得ることができます。
「これまでの人生で起きたことについて、自分自身を許す術を示すことができます。もちろん、一筋縄ではいかないほど複雑な事情があります。呪文を唱えれば何もかも魔法のように消えるわけではありませんが、あなたが望むなら、正しい道に導くことはできます」
「彼と初めて出会うときは、とても魅力的で面白い人物だと思うでしょう。ときおり冗談を言ったり、あなたを笑わせるためだけにちょっかいをかけたり、とにかく楽しいキャラクターです。ドラマの中に常にコメディが混じっているような、実生活と似たような感じです」
その結果、より複雑で深みのある人物が誕生し、Warhorseはお馴染みの世界で一風変わったストーリーを描くことができました。本ストーリーは5月15日にすべてのプラットフォームで配信されるDLC「死の経験」でぜひお楽しみください。